「あなたが好きな絵本のキャラクターって覚えていますか?」
なぜか、昔の絵本のキャラクターって覚えていませんか?私だけなのでしょうか、今でも寝る前にお母さんに読み聞かされていた、絵本のストーリーを思い出します、とり(@tori_tori01)です。
今回の記事は、子供向けでもありますが、大人向けの記事でもあります。
テーマは「子供から大人まで楽しめる児童書の紹介」
基本的なことですが、本を読む上で楽しむということが重要でして、ここが満たされていないと、本を買っても損をします。
※内容はすごくシンプルなので、3分くらいでサクッと見ることが出来ます。
ふたりはともだち
友達のがまくんを思いやる、かえるくんと、わがままいっぱいで甘えるがまくんの物語で、2人(二匹?)の個性が、ちょうど凹凸のように合っているからこそ、友達でいられる。
友情を感じる作品になっています。
5つのエピソードには、かえるくんと、がまがえるくんの、相手を思いやる気持ちが溢れています。
仲が良いため、いじわるな態度、からかうことも許しあえる。
「おてがみ」のお話が大好きなんですが、「ともだちっていいなあ」って思えるお話。
小さいお子さんがいらっしゃる家族、大人の方にも昔を思い出せる良い本、共感してくれる方いるのではないでしょうか。
読み聞かせるのもいいですし、世界観に没頭して読みふけるのにも良い作品です。
星の王子さま
地球へ落ちた王子さまのお話で、一度は聞いたことのあるタイトルではないかと思います。
かなり有名なので、こちらの記事を見ている方にも、知っている方は多いかと。
キツネのセリフは、大人受けする哲学的な話し方で、文章と挿絵の配分もちょうど良く、とても読み易い著書。
何より、言葉の選び方が秀逸。
星の王子さまは、子ども向けのお話のようですが、内容は深く、長く愛されています。
地球へ王子が落ちくることなんて、現実的には絶対にありえませんが、幻想的な世界を端的に描いている視点がとても素晴らしい作品。
エルマーのぼうけん
この絵本はお子さんに読んであげる本として、最適解。
読み手は疲れてしまうものですが、聞き手の子供にとっては想像力を豊かにする一冊で、一期一句、想像を膨らませることの出来る本です。
物語の例を挙げるとすると、どうぶつ島でりゅうが、囚われの身となっていて、じしゃく、輪ゴム、チューインガム、ぼうつきキャンデー、むしめがねをリュックサックに詰め込み、りゅうを救うために冒険の旅へと出かけるエルマー。
幼い子供たちの冒険心くすぐる、冒険することの楽しさ、面白さを肌で感じることが出来る作品で、エルマーが知恵と勇気を持ち、数多の困難や危険な状況を切り抜けていく姿は時間を忘れて読んでしまうでしょう。
ワクワクする内容で、感動する冒険譚なので読み応えは十分です。
ムーミン谷の仲間たち
ムーミンの仲間が一人ずつ、クローズアップされ、日常風景が想像しやすく、描かれています。
アニメのパステルカラーの印象が強いムーミンですが、大人が共感できる物語で、海辺の家で、竜巻にあったフィリフヨンカの話、遊園地とヘムレンのお話、パパが家を飛び出して、ニョロニョロについて考える話などが挙げられます。
『冬』『仲間たち』『海へいく』『十一月』は大人になった方には、特に共感できるのではないかと。
一家の主のムーミンパパや登場人物の多くが憂鬱で、悲しい思いを抱いていて、本書は優しい文章で包み込むような、柔らかい描写で表現されていますが、悲しい構成が目立ちます。
絵本を通じて伝わることがたくさんある、感慨深い作品。
ある者は答えを見つけ、ある者は問題を乗り越え、ある者は他人との対話に、登場するキャラクターそれぞれが困難に向き合うことで、彼らなりの到着点に辿り着きます。
ムーミンと小さな竜は愛情の行き違い、粗末に扱われて自分という存在を持てない、ニンニやはい虫、自分の名前の名付け親をスナフキンにお願いしますが、当のスナフキンは大事な創作を邪魔されて遠回しに彼を邪険にします。
物語は登場人物たちの視点で様々描かれていて、その中で、とっつきにくいお話もありますが、自分なりの終着点や目標とした地点があり、それぞれの答えを導き出します。
それぞれの個性が織り成す物語であり、内容全てが繊細に描かれているので、何度も読んで理解を深める絵本という点で、これ以上の作品はなかなか見つからないでしょう。
小さな家のローラ
児童書で、ここまで挿絵が使われているのは、圧巻。
童話でもないのに各ページがとても贅沢な仕上がりになっています。
アメリカの西部開拓時代の暮らしが舞台で、森の中に住むローラとその家族の、生活の描写が季節ごとに分かれて描かれていて、生活はすべて自給自足、クマと遭遇する危険と隣り合わせの森の中でも家族が力を合わせて生きている姿は、現代の生活で失った何かがあると感じさせる作品でした。
寒い冬を生き抜くために、準備をしているところなんかは、森で生活する人ならではの、目線で描かれていていました。
なぞなぞのすきな女の子
なぞなぞが大好きな女の子が主人公のお話。
女の子は一緒に遊べるお友達を探しに森に出かけ、はらぺこオオカミと出会います。
そのオオカミから逃げるためになぞなぞを出し、オオカミが一生懸命考えている隙に、手を頭にあてて目をつぶって考えると、いい考えが思い浮かぶとアドバイスを与える女の子。
オオカミが目をつぶって考えているうちに、逃げてきてしまうという何ともギャグ漫画的な童話ですが、そんなやり取りがとっても面白いです。
なぞなぞがたくさん出てきて、お子さんと読んで一緒に考えたりする本としてもおすすめで、楽しくコミュニケーションを取れる本。
モモ
子供向けの本とは思えないくらい奥が深い小説で、「時間は限られている、そして誰にでも平等に与えられている」ということをはっきり感じられる作品。
不思議な少女モモが、失われた時間をとりもどすために立ち向かう姿がたくましく、子ども向けのファンタジーではありますが、大人向けのリアルな部分も数多く表現されています。
「あなたにも大切な時間があると思います」
時間工場やその道、時間の正体など、すべてがわくわくするストーリーで人によっては色々な時と場合を考えさせられる作品となっています。
みどりのゆび
詩的な文体で少年向けで優しい言葉で書かれているのですが、その実深いです。
親指で触れたモノに対して、花を咲かせ植物を生み出す能力を持った少年・チトの物語で、花や植物を生み出せる能力があります。
貧しい土地の道を花でいっぱいにしたり、肥沃的な土地に変えたり、暗い病室に花を咲かせたり、女の子の病気を治したりと数多くの場面で能力を惜しみなく使います。
戦争を止めるため銃や大砲に植物が絡み付いて使えないようにしたりと、チトのように他人の誰かを思いやり、心を持って接することが出来る子供は、そうはいませんし、自分が以外のモノに対して使う慈愛の精神は、現代の社会に足りないもの思わせる素敵な作品。
戦争がバック背景として存在しているため、心踊る物語ではないですが、問いかけと答えが哲学的であったり、詩的な雰囲気がある、魅力的な世界観が絵本の中に広がっています。
ガラスのうさぎ
この作品著者が、12歳の時の戦争の体験談が基に描かれています。
明るいお話がメインではありませんが、命の大切さ、不幸や困難に立ち向かう意志、そして何より戦争の虚しさが、はっきりと描かれています。
東京の大空襲で母親と妹2人を失い、さらには疎開先の神奈川県二宮町で米軍による機銃掃射により、目の前で父親が殺されてしまう境遇にも、生きる勇気を振り絞り、辛抱し、過酷な戦争をどのように考え、どのように過ごしたかがリアルに鮮明に描かれている。
色々な人達に助けてもらいながら懸命に生きていく姿が心打たれる作品です。
かあちゃん取扱説明書
子供は共感して、お母さんは泣けてくるようなお話の絵本。
この本に出てくる主人公は4年生の男の子で、かあちゃんを怒った気持ちで書かれていた作文が印象的で、親の立場からも、子どもの立場からも読める二面性の点が斬新で、少しびっくりしました。
実際、私は親になっていませんが、自分の母親はこう感じていたのかなと考えるきっかけになりましたし、挿絵も上手く、感情移入がしやすい、心にぐっとくるストーリーでした。
まとめ
いかがでしょうか?心に残る本は見つかりましたか?
今の絵本や児童書は大人だからこそ、楽しめるものがたくさんありますし、子供の教育にとってもすごく優秀な作品ばかりがありますので、これ以外にも興味がありましたら、あなたも探してみてはいかがですか?
こちらの漫画も様々なジャンルでまとめてあるので、本が好きな方はどうぞ!